025-288-1610 お問い合わせ

物事には良い面・悪い面が必ずあるように、賃貸・売却にもメリット・デメリットがあります。こちらでは売却と賃貸のそれぞれのメリット・デメリットを見ることで、どちらがご自身に合っているかどうかを判断していただきたいと思います。

私は「3000万円控除を利用できず、比較的築年数の浅い建物の場合」には、賃貸に出すことをお勧めしています。ただし、賃貸業には人によって向き・不向きがあります。

こちらのメリット・デメリットをご覧いただいて「私はやりたくないなぁ」と感じた人は売却したほうが良いと思います。

賃貸のメリット・デメリットについて

賃貸のメリット
毎月家賃収入が入ってくる。

賃貸のデメリット
・ 修繕費用が多額になるかもしれないリスクがある。
・ 入居者とのトラブルのリスクがある。

空き家を賃貸に出すときのメリット・デメリットがこちらです。
2つのデメリットについて、詳しく説明していきます。

修繕費用が多額になるかもしれないリスクとは?

賃貸物件の修繕費用は、貸主である所有者様の負担です。

家賃収入は不労所得です。所有者様の代わりに、建物や土地が働いてくれます。不労所得というと、あこがれる人も多そうですが、実際にはもちろん経費がかかります。

そして、その中で最も大きな金額のものが修繕にかかる費用です。
修繕には、3つの種類があります。「入居前」と「入居中」と「退去後」の修繕です。

■ 入居前
入居前の修繕は、お客さんに貸し出す前にする修繕です。
まずは、住宅を商品としてきれいに修繕をしなければいけません。
全てのお客さんとは言いませんが、修繕する前のあまりきれいではない状態を見て、契約するかどうかを決められるお客さんはほとんどいないからです。
建物の修繕費用は自宅のリフォームと同様、高額になるケースがほとんどです。リフォームは本当に高額です。

■ 入居中
また、入居中の修繕も貸主の負担です。
入居中にかかる修繕負担の具体例ですが、エアコンや給湯器が故障したときの交換工事費用が典型的なものです。エアコンや給湯器以外にも、建物の保守管理のための外壁や屋根の修繕費用の負担もあります。
一度直せばしばらく直す必要もないのですが、とても大きな費用がかかります。

■ 退去後
さらに、退去した後(契約が終わった後)にも修繕費用がかかります。
退去の修繕には、
・ 入居者が入居中につけてしまった傷・汚れをもとに戻すための修繕
・ 次の入居者を探すために部屋をきれいにするための修繕
の2つがあります。この2つは明確に分けなくてはいけません。
なぜなら、全ての修繕を借主に負担してもらうことはできないからです。

ここでひとつ質問です。
「入居者が自分で汚した部分はすべて入居者負担で修繕してもらえる」と、思いますか?答えは「No」です。

全部を借主に負担してもらえるわけではありません。入居者が不注意などで汚してしまった、壊してしまった場合でも、修繕の費用は設備の寿命(耐用年数)を考慮して、借主の負担部分と、貸主の負担部分とに按分しなければいけません。分け方は、国土交通省の「原状回復についてのガイドライン」で詳しく決められています。全国共通のルールです。

このように、建物を賃貸に出すということは、思っている以上に修繕費用がかかります。家賃収入の一部は、いつか必要になる修繕に備えて、積み立てておかないと後々痛い目にあってしまいます。

手元に入ってくる家賃収入全てを、自由に使えるお金だと考えてしまうと、入居中・退去のときの修繕費用の出費などで、とんでもない目にあってしまいます。
大家業は必ずしもおいしい話というわけではありません。

入居者とのトラブルのリスクとは?

全ての人が家賃を滞納せず、人柄も申し分ない人なら問題はありません。ですが、世の中はそのようには出来ていないようです。全体の数%はトラブルを起こす人が必ずいます。賃料を滞納するルーズな人もいますし、文句ばかり言ってくる人もいます。こういったトラブルは不動産賃貸業とは切っても切れないものです。

家賃を滞納すれば督促しなければいけませんし、クレームも常識の範囲で対応しなければいけません。人対人のトラブル対応は精神的に重い負担に感じる人も多いと思います(私は苦手です……)。

賃貸するときのメリット・デメリットは以上のような形になります。

私の提案としては、
・ 修繕費用がかかりづらい、比較的新しい建物であること。
・ 所有者様が対人関係の対応を苦に感じないこと。
この2つが当てはまる場合は、空き家を賃貸物件として活用したほうが良いと思います。

建物のイメージとしては、ご両親が定年前後に夫婦2人のために建築した、2LDKなどの小さめの建物です。
比較的新しく、小さめの住宅は賃貸物件としての需要が高いです。
また、築年数が浅く、設備の故障など、修繕費用が高額になるケースも少ないため、ひとまず賃貸物件として活用しても収支がマイナスになることもありません。

売却のメリット・デメリットについて

売却のメリット
・ 売却したときに大きな金額のお金が入ってくる。
・ 賃貸のときの煩わしさがない。

売却のデメリット
・ 不動産からの収入は売却時の一度きり。
・ 条件によっては、多額の税金がかかる。

空き家を売却するときのメリット・デメリットがこちらです。
賃貸・売却を比べたとき、わかりやすい違いは、一度に手元に入ってくる金額の大きさと、手間です。
賃貸は、少しずつ小出しで貸主の手元にお金が入ってきて、家賃収入が修繕などの支出を上回れば、その分が利益ということになります。そして最終的には売却することもできます。

売却の場合は、一度に大きなお金がドカッと入ってくるメリットがあります。
また、賃貸のような、人によって煩わしく感じる対応が一切なく、非常にシンプルです。一度売ったら、それで終わりです。ただ、税金が大きくなることもあります。

以上が売却のメリットとデメリットです。

最終的な判断について

いかがでしょうか?
繰り返しになりますが「人付き合いがあまり得意ではない人」は、大家業に向いていないと思います。

売却は売ってしまえばそれで終わりですが、賃貸業は不動産業者とも入居者とも、お付き合いがずっと続きます。

そして、それぞれから連絡が来る機会といえば、お金が関係する話ばかりです。
「エアコンが壊れたから直してほしい」とか「家賃の支払いを待ってほしい」とか、不動産業者も入居者も良い話で連絡してくることはあまりありません。

そのような要望へ、こころよく対応できる人でなければ、賃貸業を営む大家さんとしてやっていくのは難しいのではないかと思います。

こちらの話も参考に、最終的な判断をしていただきたいと思います。

関連ページ

はじめての不動産活用を専門的に
サポートする、敬和不動産のことを
深く知ってもらうために、
以下関連ページも合わせてご覧ください。

無料相談・査定依頼

はじめての空き家活用のこと、
家じまいのこと、
何でもご相談ください。

お電話でのお問い合わせ

025-288-1610

受付時間 9:30~17:30
(土日祝を除く)
事前のご予約で平日時間外
土日祝日も対応させていただきます。